「ケムリノキ」という別名のとおり、煙がもくもくしているように見えるスモークツリー。アレンジに使うとふんわりやさしい雰囲気になるので、初夏から夏にかけて人気の花材です。
幻想的な雰囲気も醸し出す個性あふれる花材、スモークツリーをご紹介します。
スモークツリーってこんな枝もの
スモークツリーの基本情報です。
分類:ウルシ科ハグマノキ属
原産地:中国~ヒマラヤ、ヨーロッパ
別名:白熊の木(ハグマノキ)、煙の木(ケムリノキ)、霞の木(カスミノキ)
スモークツリーには雄株と雌株があり、煙のようになるのは雌株です。初夏に3~5mmくらいの小さな花が咲いたあと、雌株では花柄が伸びて、糸状の毛が密生してきます。この糸状の毛がもこもことして煙のように見える部分です。
ウルシ科の植物ですが、切り枝でかぶれることはありません。ただ、剪定などの際、樹液でかぶれることがあるようなので、敏感な方は注意しましょう。
スモークツリーの出回り時期・選び方
最盛期は6月
スモークツリーの枝がお花屋さんに出回るのは5月~7月。最盛期は6月です。
1m程度の枝が500~800円くらいでしょうか。お花屋さんに出る時期が限られるので注意しましょう。時期によってふわふわの具合が違ってきます。
スモークツリーの選び方
・ボリュームがあるもの
・綿毛の色が鮮明なもの
・葉が新鮮でピンとしているもの
色も種類があり、白っぽいもののほか、緑や赤紫系などがあります。合わせるお花を考えて選ぶとよいでしょう。
ふわふわがないスモークツリーもある?
ふわふわの花穂がついたスモークツリ―は初夏に出回りますが、葉色を楽しむ枝物として出回るスモークツリ―もあります。
黒に近いダークな紫色の葉が美しい”ロイヤルパープル”などの品種が出回ります。時期は初夏~秋頃までが多いでしょうか。色味的に使いやすいからか、ハロウィンの時期などにも見かけます。
スモークツリ―ではなく、コチナスという名前で出回ることもあります。
スモークツリーの飾り方・日保ち
日保ち、水揚げ
日保ちは5~7日くらい。水揚げは、水切りか根元割りをするとよいでしょう。
枝を割って中の白い綿のような繊維を取り除いて水につけると長持ちします。葉は乾燥しやすいので、エアコンの風が当たる場所に置かないなど注意が必要です。
飾り方はアレンジやリース、ドライフラワーなど
スモークツリーはいろいろな飾り方ができます。
アレンジメントに入れると、ボリュームがあるのでダイナミックな雰囲気が楽しめます。また、ナチュラルなやさしい雰囲気にもなります。大きめの初夏のお花と合わせるとよいでしょう。短く切って足元に使うこともできます。
リース、ドライフラワー、スワッグにしても楽しめます。リースは、スモークツリーだけでもボリューム十分の素敵なものになります。
ドライフラワーは逆さにつるしてもよいし、花びんにさしたままでもドライにできます。
新鮮なうちにドライにしたほうがふんわりときれいにできるでしょう。
スモークツリーは使い方によって、ナチュラル、モダン、シックと違ったテイストを出すことができるので、好みに合わせて使ってみましょう。
スモークツリーの花言葉
スモークツリ―の花言葉は『煙に巻く』『賢明」』『はかない青春』『にぎやかな家族(家庭)』など。
「賢明」は相手を煙に巻くことからついたそうです。「はかない青春」は、煙はすぐに消えてしまうので短い青春にたとえたものとか。「にぎやかな家族(家庭)」の花言葉から、ウェディングのアレンジにも使われます。
スモークツリーの姿から、花言葉もついているようですね。
スモークツリーまとめ
スモークツリーのまとめです。
・初夏に花が咲く、煙のように見える落葉樹
・枝ものとしては6月が最盛期
・アレンジメントやリース、ドライフラワー、スワッグなどに使えて人気
ふわふわのスモークツリ―が出回るのは初夏のいっとき。旬が限られる枝ものなので、お花屋さんで見つけたら手に入れて楽しんでみてくださいね。