こんにちは。お花に関係する行事をご紹介する【お花屋さんの花行事】のコーナーです。
お花を楽しむ人には、季節ならではのお花を逃さず楽しんでほしい。お花を売る人には、うっかり忘れずお客様に情報を伝えて売ってほしい。ということで、お花に関係する行事を毎年リマインドしていこうと思います。
今回は3月10日『サボテンの日』!
いまや100円ショップでも小さな鉢植えが並ぶほど身近になったサボテンですが、『サボテンの日』が制定されていたことはご存知でしょうか。
今回は、そんな『サボテンの日』の由来や、サボテンの楽しみ方についておさらいしてみたいと思います。
『サボテンの日』の由来

3月10日を何故サボテンの日にしたのかというと、『3(サ)ボ10(テン)』の語呂合わせから。
また、3月はサボテンが花を咲かせるシーズンでもあることから、3月10日をサボテンの日としたそうです。
制定したのは、サボテンのトップメーカーである㈱岐孝園の加藤社長。
岐孝園は、岐阜県に広大な農場を持つサボテン・多肉・観葉植物のメーカー。農場の広さは10万㎡、サボテンの生産面積としては世界一なのだとか。約300種類、50万本のサボテンを栽培し、出荷数は日本最大級を誇ります。(いつか見に行ってみたいなあ…!)
サボテンの魅力をより多くの人に知ってもらうことが目的で、記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。
サボテンはどんな植物?

サボテンは、サボテン科に属する植物の総称。
水分や養分を貯めるために葉っぱや茎が発達した「多肉植物」と混同されがちですが、本来はサボテンも多肉植物の一種。種類が多いので、園芸では「サボテンと多肉植物」と分けて論じられることが多いです。
サボテンは主に南米アメリカが原産なのに対し、多肉植物はアフリカ大陸や世界中に分布があります。
棘座というトゲの基盤になる部分があるかどうか、アレオーレというトゲが退化した綿毛のようなものがあるかどうか、などが多肉植物とサボテンを分類する違い。
サボテンは乾燥ストレスの強い地域に生息しているため、ベンケイソウ型有機酸代謝(Crassulacean Acid Metabolism)という特殊な光合成の仕方ができるように進化しています(CAM植物)。
『サボテン』は日本語?名前の由来。

『サボテン』って、不思議な語感。その語感もなんとなく可愛がられる要因な気がします。
英語ではサボテンのことを「cactus(カクタス)」と言います。では日本語の「サボテン」はどこから来たのか?というと、ポルトガル語の「Sabão(シャボン=石けん)」に起源があるのだとか。
日本にサボテンが伝えられたのは江戸時代の初めころ。ポルトガル人によってもたらされました。
ポルトガルから来た船乗りたちはサボテンを油汚れを落とす洗剤として使っていたそうで、「シャボン→シャボテン」になったと言われています。
『サボテンの日』を楽しもう
小さいものなら園芸店や雑貨店でも気軽に手に入れられるサボテン。サボテンの日をきっかけに、一鉢育ててみるのもよいかもしれません。
成長はゆっくりですが、世話の仕方を間違えなければ、じっくり長く付き合える植物です。

また、育てるのはちょっと難しいな…と思う方は、サボテンで有名な植物園などに遊びに行くのもオススメ。自宅では育てられないダイナミックで大型のサボテンを見るのも楽しいものです。
関東では伊豆シャボテン公園が有名ですね。園内では食用サボテンを食べられるメニューのあるレストランもありますので、春休みに訪れてみるのも楽しいですね。