見学記

園芸・レトロ建築好きにこそおすすめ!「朝倉彫塑館」に行ってきたよ【日暮里】

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ぶらぶらお出かけ記録。


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街歩き好きな母に連れられ、日暮里の「朝倉彫塑館(あさくらちょうそかん)」に行ってきました。

彫塑?なんじゃそれ?という感じでしたが、そんな私でも楽しめたのでご紹介。

 

ざっくり中の様子は公式Youtubeで見られるのでそちらをどうぞ。

 

朝倉彫塑館は、彫塑家・朝倉文夫のアトリエ兼自宅。

朝倉文夫については公式HPより。

朝倉文夫

1883(明治16)年、大分県大野郡池田村(現豊後大野市)に生まれた朝倉文夫は、19歳の時に実兄の彫塑家渡辺長男(おさお)をたよって上京し、彫塑と出会う。翌年、東京美術学校(現東京藝術大学)に入学、1907(明治40)年に同校を卒業した朝倉は本格的に創作活動をはじめる。翌年には第2回文部省美術展覧会に「闇」を出品して2等賞を受賞し、新進気鋭の彫塑家として一躍世に知られるようになる。代表作「墓守」(1910年)は制作の転機となった作品で、以後、徹底して自然主義的写実を貫く。官展で受賞を重ねることで作家としての地盤を固め、日本の彫塑界をリードする中心的な存在として活躍した。1948(昭和23)年には彫刻家としてはじめて文化勲章を受章し、1964(昭和39)年81歳没。

 

ふむむ。美術系に疎い私はまったく知りませんでしたが、すごい人なのね。そうなのね。

 

入館料500円を払って、館内へ。

靴をぬいで入るので、靴下要着用です。お宅にお邪魔した感がちょっと楽しい。

 

建物内には彼の作品があちこちに置かれ、美術館のようになっています。

 

レトロな建物がすごくいい。

彫塑像についてはふーんと見ておりましたが、この建物がすごく良い。国の有形文化財に指定されているというのも頷けます。

 

昭和10年に完成したこの建物は、朝倉自身が自ら設計し、細部に至るまで様々な工夫を凝らしたもの。

 

洋風の部屋も和風の部屋もあるのですが、壁や天井、建具などがいちいち美しい。

特に私は建具(障子や引き戸などね)と昭和のガラスが大好きなので萌え建具がいっぱいでした。

 

(公式YouTubeより)

↑右側に見えるのは、東洋ランのための小さな温室スペース。

表面が波打って向こう側が少し歪んで見える昔ながらのガラス、金属のサッシ。はああ萌え…

 

(公式YouTubeより)

和室から望む中庭。和室の建具もさりげなく竹などの素材が使われていて、ひと味違う趣です。なんというか、センスのかたまり。

 

入場者が使えるトイレも当時のトイレを改築したものらしく、お宅にお邪魔した感が味わえます。

トイレの引き戸や、はめ込まれた繊細な模様のガラスもうっとりです。いやートイレほんとによかった。

 

こういうの、現代ではもう作れないんだろうなあ。

 

屋上庭園、ラン温室がすごい。

朝倉はここでお弟子さんを集め「朝倉彫塑塾」をひらいていたそうで、園芸実習をするための屋上庭園を造ったというので驚き。

日本の屋上庭園の先駆けとも言われています。

(公式YouTubeより)

大きなオリーブの木がシンボルツリー。畑もあり、夏野菜の苗が育っていました。

周りには高い建物もなく、見晴らしも大変よい。スカイツリーもばっちり見えます。

 

植物の世話を通して土に親しみ、自然観照の目を育むこと、触覚をはじめとする感覚を研ぎ澄ませることが、創作にとって重要と考えていたのだそう。

 

屋上庭園から下りると、ガラス張りの真っ白な部屋。

(公式YouTubeより)

現在は彫塑像の展示室となっていますが、ここはランの温室だった部屋。

光がたっぷり差し込み、確かにランの栽培にはぴったりですね。

 

正面には丸い窓!見上げればガラス張りの三角の屋根!かわいい。こんな温室が家にあったらいいなあ。超うらやましい。

建物の中庭も素敵ですが、屋上庭園とガラス温室は園芸好きのココロをくすぐること間違いなしです。

 

(ちなみに朝倉先生、大のネコ好きだったそうで、この部屋に置かれている彫塑像はみんなネコです。にゃーん)

 

朝倉彫塑館まとめ。

こんなに胸きゅんポイントがたくさんあるのに、意外と知られていない(ような気がする)朝倉彫塑館。

 

館内撮影が禁止なので、萌え建具・ガラスなどの写真が撮れなかったのが残念。

作品があるから仕方ないのかもしれないけど、撮影禁止はもったいないなーと思いました(むしろ作品はあんまり見てなかったよ、朝倉先生すみません)。

 

谷根千お散歩の起点、日暮里駅から徒歩5分。

建物好き・園芸好きな方にもおすすめしたいスポットでした。

 

 

 

基本情報

朝倉彫塑館

月・木曜休館
開館 9:30~16:30
入館料500円

 

2009年から2013年にかけて保存修復工事が行われ、現在の姿になっています。

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