読書メモ

【月刊フローリスト】2018年1月号 読後メモ。

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お花屋さんの業界誌といえば、誠文堂新光社の『フローリスト』。


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お花の仕事をしていると、毎月なんとなく目を通している人も多いのではないでしょうか。

かくいう私もその一人ですが、いつもパラパラ読んで終わってしまうので、内容メモを作ることにしました。

ブログに残すことで、後から検索できるようにするのが第一の目的。基本的には自分の興味に沿ったメモですが、「今月買おうかどうしようかなー」と迷っている人の参考になれば幸いです。

 

 

特集1.植物+αのアイテムについて

第一特集は、植物を使った新しい提案。最近はやりの「ハーバリウム」を含む、雑貨的な植物の楽しみ方の特集。

「キャンドル・サシェ」「ハーバリウム」「テラリウム」「植物標本」「マクラメ」「ヒンメリ」「刺繍枠アレンジ」の7つの切り口。

 

流行りではあるけど、生花を扱うお花屋さんとしては内心「えー」と思っている人も多い、雑貨的アイテム。

賛否は別として、作り方・取り入れ方のヒントにはなりそうです。

 


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特集2.北陸・器の作り手を訪ねる

器の作り手を訪ねる読みもの的特集。

漆塗師・赤木明登、吹きガラス・艸田正樹、白陶器・岡田直人。3名の器づくり。人に焦点を当てた読みものっぽい記事。職人さんカッコイイけど、フローリストで取り上げなくても??と思ったり思わなかったり。

 

熊本地震の痕を訪ねる ~二つの夜を乗り越えて~

熊本地震から2年、熊本の花屋・市場・生産者を訪ねたレポート。現状と、震災当時の生々しい証言、読みごたえあり。1月号はコレを読むために買ってもいい。

 

被害の異なる花屋もあるなか、組合でどう義捐金をわけあったか。

ハウスが全壊したシクラメン生産者が、原状復帰よりハウス移転を選んだいきさつ。国の柔軟な対応があったこと。

建物が取り壊しになり店を閉めた花屋は、今は店舗なしの形態で再起をはかる。

「半壊」の認定で、そのまま営業を続けている花屋。ショーウインドウが割れ、店の中もめちゃくちゃになった当日の生々しい写真。

地震のあと、セリをやるかやらないか判断を迫られた花市場。生産者からの協力で荷が集まり、休まずセリをできたこと。

 

関東に住む人にとって熊本地震は少し離れた出来事だったけど、あらためてリアルに「こういうこと一つ一つに皆が対応していくんだよな」と実感させられる。

花屋はワレモノが多いので地震こわい。あと、東日本大震災のとき実感したけど、あっという間に仕事もキャンセルになる(ウエディング、お祝いごとは特に)。

それでも淡々と仕事に向き合っている熊本の花関係者の人たちの姿勢にハッとさせられる。

 

花と人は世界を巡る:ベルギーのクリスマス

ベルギーの年末年始のお話。フローリストは大忙しの年末年始。クリスマスイブが日本の大晦日みたいな感じ。

クリスマスが終わると、年越しパーティ需要。

「クリスマスはまるで日本の大晦日。25日から2日間店は休みになるので、最後の最後まで花店は大忙し。…店の中は17時頃まで絶えずお客さんでいっぱい」

みたいに書いてあったけど、25~26は花屋も休めるってことかな?そして17時終わりって早くない?などと思ってしまう働きすぎニッポンの花屋なのでした…

 

花の造形理論:自然学習

橋口先生の造形理論、テーマは自然学習。

自然の中に出て、スケッチしたり、自然の色から色見本を作ってみたり、落ち葉や石で遊んでみる。私的には子供のころからやってるよ(笑)という内容だけど、意味があるのですね。

 

園芸探偵「アメリカ人による明治日本の園芸革命」

今回のキーマンは「ルイス・ベーマー氏」。明治初期、北海道などへの開拓使として活躍した園芸の人。

接ぎ木など、日本になかった園芸技術の数々を伝えた。開拓使が終わった後も日本にとどまり、横浜山の手で「ボーマー商会」を設立。

日本からのユリ根を輸出し成功。花卉装飾にもたくみで、大日本帝国憲法(!)の発布式晩餐会などの花活けも担当。

この「ボーマー商会」の社員だった鈴木卯兵衛は、「横浜植木」の創始者となる人。

 

旬花探訪「トルコキキョウ」

栃木県小山市、「花道楽」の中島章さんのトルコキキョウ。

花屋が求めるものはなにか?を考えて花をつくる。ボリュームよりしっかりとしたしなやかな茎。長さより、バランスとフォーメーション。切れ目なく長く出荷するための作付の工夫。

電照なし、化学肥料なし、土壌消毒も薬品なし。

「フォーメーション」って意識したことなかったけど、こだわっているんだなあ。つぼみと、咲いている花の、数と付き方のバランス。つぼみが小さいうちから花芽の整理をくりかえして数を絞っていく。