結婚式場の仕事

ブライダルのお花屋さんがメンタル病みやすい理由を考えてみた。

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お花の仕事をしたい!と思った人が一度は憧れる「結婚式のお花」。


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ハナラボは派遣やアルバイトで色々な現場を見てきましたが、ブライダルのお花屋さんで働く人には辛そうな人が多いなー という印象を受けています。

心を病んでしまったり、突然逃げるように辞めてしまったり。

派遣先の現場では、泣きながら仕事をしてる人を見たことも一度や二度ではありません。

 

結婚式というキラキラな現場からは想像できないでしょう?

一般の人にはあまり知られない方がいいことなのかもしれません。

でも、キラキラ夢をもってこの業界に入ってきたのに、ツライ思いをして辞めてしまうという人が多いのも事実。

 

夢だけではなく、現実も知ったうえで働く人が増えるといいなと思うので、メンタル病む人が多い理由を自分なりにまとめてみました。

ブライダルの花屋がツライ、6つの理由。

1.作業場の環境が悪い。

結婚式場やホテルに入っているお花屋さんは、ホテル内・式場内に作業場があるもの。

これがまあ、気持ちの良い作業場であることは(経験上)ほとんどないです。

だいたい、ホテルの地下駐車場の一角、厨房の脇、地下の窓のない部屋など。ひどいところは部屋ですらなく、階段の下のスペース、みたいなところもありました。

狭く、窓がなく、ちょっと暗くて、大きな業務用キーパーが半分以上を占めている、みたいな。

大きなホテルなどで広い作業場がある花屋さんもありましたが、やっぱり窓はなし

 

ホテルの裏方なんて厨房も花屋もみんなそうなのですが、これがけっこう息が詰まるんですよね。窓がないので外も見えないし、天気もわからない。

人間だって動物ですから、不自然な環境はメンタルに影響あるだろうなーと思います。

作業場の圧迫感は、外に面している店売りのお花屋さんとの大きな違いです。

 

2.失敗へのプレッシャーが大きい。

「一生に一度の結婚式」へのプレッシャーは確実にあります。絶対に失敗は許されない、というマインド。それは店売りの花屋の比ではないです。

大きなクレームになればホテルや式場全体の評価にもつながりますし、花屋が謝ってすむ問題ではなくなります。

もちろん花屋だけではなく、すべての部門がそのプレッシャーを抱えて仕事をしています。そりゃピリピリもしますね。

 

3.人間関係が大変。

ブライダルの仕事の基本はチームプレイです。

卓上花を作る人、メインアレンジを作る人、ブーケを作る人、打ち合わせに行く人。チーム内に様々な役割があり、みんなで力を合わせて仕事をこなします。

なので、チームプレイが苦手な人はツライ。チームの雰囲気とか空気に馴染めるかどうか、それは運もありますしね。

休憩の取り方も、店売りの花屋さんとは違います。店売りの花屋さんの休憩は交代で一人ずつ取るパターンが多いですが、ブライダルではチームまとまって休憩をとるので、休憩中も一人になれません。

もしチームに馴染めなかったとき、これはツライ。

 

そしてもう一つの人間関係は、式場・ホテルの人たちとの関係です。

結婚式に関わるのは花屋だけではありません。料理人、衣装さん、メイクさん、カメラマン、宴会スタッフ、様々な部門の人が力を合わせて作り上げるので、一部門のミスはみんなに迷惑がかかります。そのプレッシャーも大きい。

 

また、式場やホテルの社員からすれば、花屋はテナントのひとつ。下請け業者と思われている場合もあります。立場が弱いのは前提です。

店長ともなれば、全体会議や部署間の調整など、ホテルや式場の社員との関わりも多くなります。皆がいい人ならばいいのですが、世間はそうもいきません。理不尽なことも色々あるよなあ…と推察されます。

 

4.勤務時間が長い。

これは花屋全般に言えるので、特別「ブライダルだから」というわけではないけれど、勤務時間は長くなりがち。

たとえば式がある土日だと、一番最初の式に合わせて朝8時頃からブーケ納品や会場セッティングがはじまります。そして最後の披露宴の二次会の片付けまで、となれば夜は22時をまわるのも普通。

チームで早番遅番など作れればいいのですが、土日は難しいようです(なにかトラブルがあったとき、ギリギリの人数では対応できないしね)。

朝ごはんはコンビニのパンをかじって、昼と夜は社食で…みたいな一日カンヅメ状態も多々。昼ごはん食べれるならまだいい方かもね。

 

5.イメージと現実のギャップが大きい。

1~4でお話してきたように、結婚式の仕事は地味でしんどいものです。

にもかかわらず、「結婚式のお花の仕事」に対して、キレイでキラキラしたイメージを持っている人が多いのです。もちろんやりがいのある仕事ではありますが、キラキラしてるのは表側だけだからね。

こんなはずじゃなかった…というギャップはすごく大きいはず。

 

6.他人の幸せをサポートし続けるのは意外とツライ。

これはあまり気づかれていませんが、絶対影響あると思うので言っておきたいポイント。

ブライダルの花屋のお客さまは、これから結婚式を挙げるカップルです。来る日も来る日も、打ち合わせに来るのは幸せ絶頂なふたりです。

 

人間関係にもまれ疲れ、長時間労働で休みもなかなか取れず、窓のない作業場に一日カンヅメになっている若い女子が、同じ世代の幸せなふたりの対応をし続けなければならないこと。

仕事だから当然きちんとやらなければいけないですが、メンタルに影響しても仕方なくない?と思うわけです。

 

他人の幸せをサポートするには、自分にも余裕がなければ辛い。それは人間として当たり前のことです。

 


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ブライダルの花屋さんを見て思うこと。

「やりたい人」と「やっていける人」のミスマッチ。

ブライダルの仕事をしたい!という人は、お花やデザインが好き・美しいものが好きな女性が多いです。ホテルや式場の表側はそういったもので溢れていて、美しく見えるでしょう。

ただし、裏は先ほどまでお話してきたとおり。

式場やホテルでブライダルの仕事をする花屋さんは、非常に業務的です。美しさはもちろん追求しなければなりませんが、それよりも「効率」「原価率」…等々、等々。

社内の人間関係もたくさんあり、サラリーマン的な気遣いが必要とされます。

ホテルや式場は男社会。女性がそこで、テナントの店長としてやっていくのがどれほど大変か、想像に難くありません。

 

やっていける人は、コミュニケーションや調整が得意な人。体育会系のタテ社会に馴染める人。効率よく仕事をこなすのが得意な人。

 

そもそも、やりたい!と思う人に、その素質がある人が少ない。ミスマッチの問題なのでは…と思います。

 

人材の使い捨てはもうやめよう。

そんな感じなので、現場の人材定着率は良くありません。

毎年専門学校卒の若い子が入ってきても、2~3年すると辞めてしまう。すぐ人が辞めるから、派遣やバイトで補充する。長く勤めている社員の負担は減らない。その繰り返し。

いい加減、キラキラしたイメージで釣って向いてない人を現場に送り込むのをやめたらどう?と思ってしまいます。これは専門学校の責任でもあるかもしれません。

 

企業側もそういう現場に適した人をちゃんと教育すべきです。労働時間を適正に、休暇もきちんと取れる体制をつくりましょう。5で問題提起したように、働く人が幸せでないと、他人の幸せをサポートするのは務まりません。

辞めても新しい人を補充すればいい、使い捨ての考えをそろそろ見直してもいいのでは?と思います。

 

ブライダルの仕事=ホテルや式場の花屋さん、だけではない。

今ブライダルの花屋でつらい思いをしている人、つらくなって辞めてしまった人へ。

式場やホテルでの結婚式は、どうしても失敗が許されない仕組みになっています。テナントは式場にマージンを取られ、立場も下だし利益も上がりにくい。そういうシステムになってしまっているので、仕方ないのです。

そこでうまくいかなかったとしても、他のやり方で結婚式の仕事に関わることはできます。

 

レストランと契約して結婚式の仕事をしている小さなお花屋さんもありますし、ブーケだけを受注するアトリエをやっている人もいます。

カメラマンや美容師さんと組んで、フォトウエディングを請け負っているフローリストもいます。

 

大きなホテルや式場でのシステムに馴染めなくてもガッカリせずに、他のやり方を模索してみてもいいのではないでしょうか。

 

心を病んでしまう前に。お花の仕事なんてもう嫌だ!と思う前に。

少し休んで、いろんな可能性を考えてみるのも良いと思いますよ。

健康第一。楽しくすこやかに働きましょう!

 

 

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結婚式場・ホテルのお花屋さん、派遣の方におすすめ!


ホテル・ブライダル系のお花屋さんの仕事は、服装指定がある場合が多いです。

白シャツもしくは黒シャツに黒パンツ、打ち合わせ時にはジャケット着用がスタンダード。

 

なかでも厄介なのは「黒パンプス指定」ではないでしょうか。

制作日でも10時間以上立ちっぱなしの日もあるし、婚礼当日は会場の裏を走り回り、膝をついて直しをしたり、靴を脱いで高い場所の装飾をしたり…。正直、スニーカーを履かせてくれ~!と思うこともしばしば。

身体をいたわる意味でも、規定は守りつつ足にやさしい靴を履きたいですよね。

痛くない「立ち仕事用パンプス」はホテル系花屋さんにもおすすめです。サイズ展開も豊富だし、履きつぶしても惜しくない5000円台のプライスもありがたい。

身体を大事にしつつ、激務に立ち向かいましょう…!

 

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